ちくしじ 第四回 「親神様の姿と、心通りの守護」

だんだんと蒸し暑くなってきましたね。コロナもひと段落し、教会に参拝される方も増えて来たようで、嬉しい限りです。

さて、今日は「親神様」について考えてみたいと思います。

信仰の代を重ねた私たちは、当然のように親神様の話をしていますが、そもそも、親神様とはどのような性質のものなのでしょうか。

改めて考えてみると、一言で答えを出すのは難しいですよね。

ちなみに一般的な「神様」のイメージは、「ふわふわ浮いている、白髪のおじいさん」みたいなものではないでしょうか。私も親神様のイメージを確立するまで、中々難しいものがありました。

そんな私ですが、少しづつでも教理の勉強を重ねるうちに、親神様の捉え方、そして人生の考え方が変わってきたのです。

ちょっとだけ難しい話になりますが、どうぞお付き合いください。

親神様についての記述を調べると、

たん~となに事にでもこのよふわ
神のからだゃしゃんしてみよ  (3-40,135)

・此世界は,月日両人の幹(からだ)なり 。
・人聞は月日の懐に住居して居るものなり。
・身の内は,神の貸物なる故,他人と云ふは更になし。
・内も外も同じ理や。人聞はかしものや..と聞かしてある。
・世界には,いかなる事も皆映してある。それ世界に映る世界は鏡や。
(復元15号)

つまり、この宇宙は丸ごと神様のからだであって、その中で私たちの魂がそれぞれの身体をお借りして生活している、という事になります。

神様、世界、人間は分割されているのではなく、そもそもが一つのものなのですね。他人や自分を分ける事はできないんです。

そのため「鏡」と表されるように、それぞれの心が、鏡合わせにこの世界に映って来る、という現象が起きてきます。

よき事をすれば善き理が添うて現れ、あしき事をすれば悪しき理が添うて現れる(天理教教典)

人を難儀さすならば自分も難儀する事が出来て来る。理が廻る。
(新宗教 大正5年1月号)

よき事をゆうてもあしきをもふても
そのまゝすくにかやす事なり (5-54)

このかやしなにの事やとをもうかな
みちのりせんりへだてありても (5-51)

とあるように、鏡合わせのような世界の中で、いい心を持ちいい行いをすれば、いい結果が表れてくる。逆に、埃まみれの心で怠惰な行いをしていたら、ごまかしてもどこまで逃げても、必ず返ってくる。

だから私たちは日々のおつとめを通して、心の埃、悪いんねん(ネガティブ)を払い、晴天心、陽気ぐらし(ポジティブ)を目指すのですね。

それはつまり、「自分の心が変われば、世界が変わる」ということ。

我々はどうしても「自分はちっぽけな存在だから、世界を変える事なんてできない」と、小さくまとまってしまいます。

けれども、神も世界も人間も一つのものだと考えた時、「あなたの心が変わりさえすれば、この世界はいかようにでも変わる」のです。

さあ/\月日がありてこの世界あり、世界ありてそれ/\あり、それ/\ありて身の内あり、身の内ありて律あり、律ありても心定めが第一やで。
(明治20・1・13)

そうなると、「心を定めること」が重要になります。この世界は物理法則や法律など、動かせないものが沢山あるけれど、心を定めて、誠実な行動を重ねることによって、常識では考えられないような「不思議」が起きてくる。

つまり私たちは日常の中で、心を定めて行動を起こし、それを継続する事によって、不思議と世界を変えて行くことができるのです。

これを信じることができれば、私たちはものすごいパワーを発揮することができますよね。それこそが私たちが目指すべき利益の姿なのだと思うのです。

これまで私は、親神様と自分は別の存在だから、願ったって気まぐれにしか叶わない、と考えていました。自分の力なんて知れているから、努力しても無駄だと。

けれども、こうして親神様の捉え方が変わると、叶わないのは自分の心通りだからだ、心を定めて、心を切り替えて、誠の心になりさえすれば、必ず不思議な成果が現れる。だから勉強して、経験を積んで、積極的に心を変えていこう、と考えられるようになりました。

そう思うと、教理の勉強をすることで、私は助けられています。ありがたいことですね。

「よふきとは、よふき心にいることや」 (天理教学研究15

どんなネガティブで、不幸だと感じていても、きっと「生きながらにして生まれ変わる」ことができるはず。何事も心を定めて、ポジティブに、自信を持って生きたいものです。

とはいえ複雑な話になりますので、難しいと感じる方はぜひ直接お話しましょう。皆様とそういう話ができれば嬉しく思います。大教会でお待ちしております。

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