親神様の広大無辺なご守護を、十の守護の理をもって体系的に説き分け、それぞれに神名を配し、分かりやすく、覚えやすいようにお教えくださっています。「十柱の神名」と呼ばれることもありますが、決して十柱の神々がおられるという意味ではありません。
この神名は元初まりに、人間世界をお創めになるに際して、親神様のお心に溶け込んで、一手一つに働かれた道具衆の働きの理に授けられたものです。
従って、それぞれにぢばを囲んでの「かぐらづとめ」の十人のつとめ人衆が対応しています。
かぐらづとめにおいて向かい合う人衆に相当する守護の理は互いに対になっていて、相補的な関係にあります。
人間身の内の……、世界では……との記述は、まさに人体と世界を貫く理法の体系的な表現です。
- くにとこたちのみこと…人間身の内の眼うるおい、世界では水の守護の理。
- をもたりのみこと…人間身の内のぬくみ、世界では火の守護の理。
- くにさづちのみこと…人間身の内の女一の道具、皮つなぎ、世界では万つなぎの守護の理。
- 月よみのみこと…人間身の内の男一の道具、骨つっぱり、世界では万つっぱりの守護の理。
- くもよみのみこと…人間身の内の飲み食い出入り、世界では水気上げ下げの守護の理。
- かしこねのみこと…人間身の内の息吹き分け、世界では風の守護の理。
- たいしよく天のみこと…出産の時、親と子の胎縁を切り、出直しの時、息を引きとる世話、世界では切ること一切の守護の理。
- をふとのべのみこと…出産の時、親の胎内から子を引き出す世話、世界では引き出し一切の守護の理。
- いざなぎのみこと…男雛型・種の理。
- いざなみのみこと…女雛型・苗代の理。
道友社刊『ようぼくハンドブック』より